恋愛とは、うまくいっている時はとても楽しいものですが、ひとたび歯車が狂い始めると、なかなかうまくいかなくなってしまうという一面もあります。
あんなにうまくいっていた相手との恋愛が、急にうまくいかなくなる原因って、一体何なのでしょうか?
初心に返って、恋愛とは何かを考えてみると、それは「お互いを高め合うもの」と言えるでしょう。お互いに高め合うことができるからこそ、うまくいっている恋愛は楽しいのです。
つまり、恋愛がうまくいかなくなる時は、高め合いがうまくいかなくなっている時であると言えます。
相手に高めてもらえないから辛いし、相手を高めてあげることができていないから、苦しくなります。
では、高めもせず、高まりもしない時に、2人の関係はどのような状態であると言えるでしょうか。
それは、依存する、されるという関係です。
最初は高めあえていた2人なのに、いつのまにか依存関係になってしまうのはどうして? そうならないための秘訣は?
今回は、依存しない恋愛で、恋の行き詰まりを解消する方法を考えてみます。
依存=相手に過大な要求をすること
相手に依存をする、というのは、一体どういう状態のことを言うのでしょうか。
恋愛において、依存をしている時とは、相手に「もっと愛して! 好きになって! 気に掛けて!」と要求している時です。
相手が自分のことを好きなのかどうか、どれくらい好きなのか……
そういったことで一喜一憂し、もし相手の愛情が足りないと感じたら、捨てられるかもしれないという不安で、日常生活に手がつかなくなることもあります。
もちろん恋人なら、相手から好かれているかどうかは気になるところですが、行きすぎは悪影響しか与えません。
男性は特にそうですが、女性でも多くの人は、相手からの過剰な依存や束縛に対しては鬱陶しく感じるものです。
愛してほしいと要求すればするほど、依存すればするほど、相手の心は少しずつ自分から離れていきます。
離れていったことを感づいた心は、もっと相手を束縛しようとし、やがて恋が行き詰まるという仕組みです。
精神的な自立で相手を思いやる
相手に依存しない方法には、どんなものがあるでしょうか。
最も理想的なのは、精神的な自立です。お互いが精神的に自立することで、相手に依存せず、しっかりした個々人の立ち位置から、相手のことを思いやることができます。
経済的な自立も、自立の1つですが、やはりお金を一人前に稼いでいたとしても精神的に自立できていなければ、相手の負担になることは避けられません。
精神的に自立することで、相手の負担にならずに恋愛関係を持続しやすくするのです。
精神的な自立は自己愛から生まれる
恋愛関係になった相手に依存したくなるのは、実は、自分のことをしっかりと自分で愛することができていないため、と言えます。
自分で自分のことを愛することができないと、人間は、「他人からの愛」を求め始めます。
「他人」として真っ先にやり玉に挙がるのは、もちろん交際相手です。交際相手からの愛で、愛の欲求を埋めようとします。交際しているのだから、彼あるいは彼女は、自分のことを最大限に愛する義務があるのです。
しかし、愛の欲求は決して埋まりません。
例えて言えば、人の心の中には、愛の箱があるのです。その箱の中は、自分用と他人用とに別れています。
彼からの愛は、他人用の入れ物に入ります。しかし、いつまで経っても自分用の入れ物は空っぽのまま。だから、彼にどんなに愛情を要求しても、彼がそれを与えても、箱の中は満タンにならないのです。
この自分用の入れ物を、自分からの愛で満たし、自分を認めてあげること。
それが、相手に愛を要求しない、精神的な自立をもたらしてくれます。
自分を愛することは自分を見つめること
自分を愛するなんて難しい、と思うかもしれませんが、実際はとても簡単なことの積み重ね。
これから、その例をいくつかご紹介します。
部屋の掃除をしてみる
やれば心地よいことがわかっているのに、なかなか踏ん切りがつかないのが、お部屋の片付けや掃除です。
部屋の美醜は意外にも人の精神面に影響を与えています。実際に、精神面が不安定な人の部屋は、モノであふれかえっているということも多いでしょう。
部屋をきれいにして、心地よさを確保することで、リラックスでき、自分を愛する素地ができあがっていきます。
楽しいと思うことをしてみる
最近楽しいことがありましたか? と訊ねると、彼氏ともなんかうまくいっていないし、最近いいことなんか、何もなかった……と言う人は割と多いのです。
まさか彼氏とうまくいかないのが、楽しいことをし足りないせいだとは気付いていないのでしょう。
しかし、楽しいことをしなければ、人は充実感を感じられませんし、充実感がなければ、自分を、人生を楽しんでいるすてきな人だと愛することはできません。
映画を見る、自然の中に出掛ける、ショッピングで本当に自分に似合うものを見つける。
何でもいいので、好きなものに触れ、楽しいことをしてみましょう。
好きだ、楽しいという思いが、そう思うことのできる自分を認め、愛することにつながります。
直感を信じる
直感を信じることは、自分で自分自身を信じることです。
自分で自分を信じられない人は、自分の直感を信じることをしません。そうこうしているうちに、直感がだんだん鈍っていってしまいます。
ですから、最初は、自分本来の直感を呼び覚ますことから始めましょう。そのうち、あれがいい、これはダメという自分の直感が戻ってきます。
「あれがいい!」という感覚は、恋によく似ています。トキメキという点では、恋と同じものです。
信じれば信じるほど、感性は高まり、自分のことを信じられる、愛せるようになります。
自分の心のゆとりは相手を愛するスペース
女性にとって、男性の重たい愛が苦痛であるように、男性にとっても、女性からの依存は苦痛となります。
そうならないためには、自分を愛して、心にゆとりを作っておくこと。
相手を思いやることは、自分の心にゆとりがなければできないことです。そして、相手への思いやりこそが、恋愛が長続きする本当の意味での愛だと言うことができるでしょう。
まずは、自分のことをしっかりと愛せるように、自分が楽しいこと、心地良いことを見つけてみてくださいね。
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